婿養子は辛いね。

この間の週末、ちょっとヤボ用で出かけたのですが、PASMOを持って行くのを忘れていて改札の前でポケットを弄っていたら、見知らぬ御婦人が近寄ってきて「地下鉄乗られます?じゃぁ、コレどうぞ」と一日乗車券を渡されたのですよ。


どうも、私は30代半ば以上の女性に受けが良いようで。この間などは新宿の場末の純喫茶で茶をシバキ回しておりましたらば、化粧の薄い今いくよ師匠のような、ケバい沢田亜矢子さんのような、間を取ったようで全然間を取れていない場外級の高年女性が近寄ってきて「アンタ、ちょっと眼鏡外して。ねぇ、外してよ」と言われ、あまりに怖かったので素直に外してみせたところ、私の顔を両手で挟み、「あぁ、やっぱり。思った通り。アンタ、市川右近にそっくりよ」と言い、ボクの紅茶を一口啜り自分の席へと思って行ったかと思いきや、間髪入れずに新たな標的の方へと襲い掛かって行ったのでありました。


尋常で無く恐ろしい上にもう紅茶も手を付けらんなくなったとのことで、この場所には長居は無用とばかりにお暇するべく会計に行くと、マスターが妙に申し訳無さそうな顔で「お会計は結構です」と仰る。


「いや、そういう訳には。大概は飲んじゃいましたし」と返したものの「いやいや、良いんですよ。いつもそうしてますんで」とマスター。


なるほど、彼女はこの店に入り浸ってはあぁして他の客に絡んでいるのだろう。まったくもって店側からすれば商売上がったりなことだなと思い、同情の余りに「困った常連さんなんですね」と言ったところ、マスターひと呼吸置いた後に溜息混じりで「エェ、困った嫁です」


って身内かよ。